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看板製作

【徹底比較】看板の素材19選~パネルやシート、インクまで~

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アルミやアクリル、ステンレスなど……パネルの素材1つを取ってみても素材の種類はさまざまあります。素材ごとに加工性や表現できる色域などが異なるため、素材の特徴を知っておき、使用用途に適した素材を選ぶことが大切です。この記事では、看板に使用される主な素材19個の特徴をそれぞれ比較します。看板の素材選びに役立ててください。

目次

  • パネルの素材
    • アルミ複合板

    • アクリル板

    • ステンレス鋼板

    • スチレンボード(CPパネル)

    • 木材

    • サンプライ

    • カルプ材

  • フレームの素材
    • アルミ

    • 鉄骨

    • 木材

  • シートの素材
    • カッティングシート(マーキングフィルム)

    • インクジェットシート

    • FFシート(電照用シート)

  • インクの素材
    • 水性染料系インク

    • 水性顔料系インク

    • 高溶剤(リアルソルベント)系インク

    • 低溶剤(エコソルベント)系インク

    • 油性インク

    • 昇華転写インク

    • UVインク

  • まとめ

パネルの素材

パネルは看板の「顔」となり一番目立つ部分であるため、素材選びが重要です。ここでは、パネルに使われる素材の特徴や使用用途を紹介します。

項目 アルミ複合板 アクリル板 ステンレス
鋼板
スチレンボード
(CPパネル)
木板 サンプライ カルプ材
特長 ・最も人気の素材
・とても軽い
・衝撃に強い
・ガラスより軽く衝撃に強い
・アクリルの種類が豊富
・サビにくい
・高級感を演出できる
・手書きデザインに最適
・とても軽い
・木材の種類が豊富
・温もり
・紙製の段ボールより頑丈
・カラーバリエーション豊富
・とても軽い
・取り付けが簡単
利用シーン ・飲食店やヘアサロンの店頭看板
・病院の看板
・駐車場の案内板
・カフェや美容院の看板
・屋内用の会社看板や室名札
・店頭看板
・マンションやビルの看板
・商品のポップ
・展示会場のパネル
・室名サインボード
・メニュー看板
・建設現場案内板
・選挙用の看板
・商品のポップ
・店頭の切り文字看板
・商品のポップ
耐久性
指で押すと凹む

定期的なメンテナンスが必要
価格
加工のしやすさ
色や質感を自在に変更可
屋外での使用
熱や湿気によって伸縮しやすい

ラミネート加工ありで短期的に利用可

濡れた状態で放置すると劣化する

アルミ複合板

アルミ複合板はアルミ板の間に樹脂を挟んだ素材です。軽くて衝撃に強く、さびにくいため屋外・屋内問わず看板の素材によく使われています。加工しやすく、切断したり、丸めたりすることも可能です。厚さは3mmが主流で、防火認定に対応したタイプのものもあります。飲食店やヘアサロン、病院の看板、駐車場の案内板などさまざまな種類の看板に使われています。

アクリル板

アクリル板は透明度の高いプラスチックの素材です。厚さは3mm、5mm、8mmなどから選ぶことができます。加工性に優れており、丸くカッティングしたり穴を開けたりすることも可能です。ビス打ちして高さを出すと看板に奥行きが生まれ、立体感のある看板を作ることができます。主にカフェやエステ、美容院の看板に使われています。

ステンレス鋼板

鉄とクロムを主な成分とするステンレス鋼板は、さびにくく腐食しにくい素材です。そのため、屋外での設置に特に適しています。加工性にも優れており、重厚感のある切り文字看板を作ることも可能です。ステンレスには独特の光沢があり高級感を演出しやすく、会社の看板やマンション・ビルの看板に使用されています。

スチレンボード(CPパネル)

スチレンボード(CPパネル)は、パネルの両面に上質紙を貼り付けた素材です。加工が容易でカッターで簡単に切ることができ、値段も安価なため主に屋内看板に使用されています。手書きで文字やイラストを書くこともでき、表現の幅が広いことも特徴です。主に展示のパネルや店内のポップに使用されています。

木材

木材は、独特のぬくもりや重厚感が人気の素材です。使用する木の種類や加工方法によって大きく表情を変えることができ、居酒屋や道場などは木彫り看板で和風テイストに、カフェなどではアンティーク調のおしゃれな看板としても活用できます。他のパネル素材に比べて耐久性が劣るため、屋内使用に向いています。屋外で使用する場合、雨でぬれたときは水分をふき取り乾燥させる、直射日光が強く当たる場所での長期間の使用は避ける、防腐塗料を2~3年おきに塗り直すなど定期的なメンテナンスが必要です。

サンプライ

サンプライはプラスチック製のダンボールです。紙製のダンボールよりも頑丈で加工もしやすく、水や熱、薬品にも強いため、印刷看板のほかに工業用の仕切り板や養生シートにも使用されています。さらに、カラーバリエーションが豊富で、リサイクルもでき、表現できる色数が多く環境にも優しい素材です。

カルプ材

カルプ材は発泡素材を塩化ビニールやアルミ複合板などで挟んだ素材です。厚みがあり耐水性にも優れているため、店舗の切り文字看板としてよく使われています。中が発泡素材のため軽量で、取り付け作業も簡単です。カルプ材は白と黒の2種類があり、カッティングシートを表面に貼ったり塗装したりすることで色や質感を自在に変えられます。

フレームの素材

丈夫な看板を作る上では欠かせない、フレームや枠組み。ここでは、看板のフレームや枠組みに使われることの多い素材の特徴や使用用途について紹介します。

項目 アルミ 鉄骨 木材
特長 ・サビにくく、メンテナンスが楽
・鉄よりも軽量
・大きな看板製作向き
・重い
・短期的な簡易看板向き
・軽い
利用シーン ・スタンド看板
・電飾スタンド
・野立て看板
・ポール看板
・屋内のスタンド看板
・選挙やイベントの告知
加工のしやすさ
耐久性
防錆加工が必要

大きい看板には不向き
価格
屋外での使用
耐水性がない

アルミ

さびにくく、比較的メンテナンスが楽な素材です。鉄よりも軽量で、組み立ても簡単に行えます。立て看板やA型看板に使用されることが多いですが、電飾スタンド看板のフレームにも使われています。

鉄骨

歪みにくく耐久性が強い素材です。大きな看板の製作にも向いています。ただし、鉄がさびないように防錆加工を施す必要があります。

木材

軽量で加工しやすいですが、雨には弱い素材です。選挙やイベントの告知など短期間の使用に向いています。比較的安価に購入できるため、簡易看板としては最適です。

シートの素材

看板に使用されるシートにもいくつか種類があります。ここでは、看板のシートに使われれる素材の特徴を紹介します。

項目 カッティングシート
(マーキングフィルム)
インクジェットシート FFシート(電照用シート)
特長 ・色付きのシートを文字やデザインの形に加工して使用
・発色の問題はない
・色数が多い時、サイズが小さい時には不向き
・部分修正が可能
・イラストや写真、グラデーションの印刷が可能
・印刷機によって発色に差がでる
・部分修正ができない
・電照看板用シート
・内照式は繁華街などの明るい場所でも目立つ
・外照式はメンテナンスが楽
利用シーン ・ガラスサイン
・カーラッピング
・窓の目隠し
・メニュー看板
・繁華街の店頭看板
・マンションの看板
耐久性
価格
屋外での使用

カッティングシート(マーキングフィルム)

裏にのりが付いた塩化ビニール製のシートです。正式名称は「マーキングフィルム」ですが、もともと中川ケミカルの登録商標だった「カッティングシート」が現在は通称として広まっています。カッティングシートは耐水性・耐候性に優れており屋外使用も可能なため、店のウィンドウのロゴや看板の文字、車の名入れなど幅広い用途で使われています。色の種類は多いですが、もともと1枚1枚のシートに色が付いているため、グラデーションの表現にはあまり向いていません。

インクジェットシート

裏に粘着シールが付いた、塩化ビニール製のシートです。カッティングシートと同じく耐候性に優れており、屋外使用もできるため、看板や店のウィンドウ、車体など幅広い用途で使用されています。インクジェットプリンターで印刷するため、カッティングシートと違い、グラデーションや複雑なデザインを自由に表現できることが特徴です。ただし、もともと完成時の色が決まっているカッティングシートと比べると、インクジェットシートは印刷機やインクの質によってはイメージ通りの色を表現しにくいというデメリットがあります。

FFシート(電照用シート)

内側から照らす「内照式」や外から光を当てる「外照式」の電飾看板に用いられるシートです。同じ電飾看板用の素材である電飾用塩ビシートを使用する際はアクリル板が必要ですが、FFシートの場合はアクリル板を設置する必要がありません。そのため、コストを低減できるとともに、軽量化された分、取り付け作業を簡単かつ安全に行うことができます。

インクの素材

看板の劣化をなるべく防ぎ、美しい状態を保つためにはインク選びが重要です。ここでは、看板印刷で使われることの多いインクの特徴や使用用途を紹介します。

項目 水性染料系インク 水性顔料系
インク
高溶剤
(リアルソルベント)系インク
低溶剤
(エコソルベント)系インク
油性インク 昇華転写インク UVインク
特長 ・色数が多い
・黒インクは遮光性あり
・紙媒体と相性良し
・色あせしにくい
・インク自体に耐水性はある
・紙媒体と相性良し
・変色・劣化に強い
・使用には資格が必要
・強烈な匂いを発する
・幅広い用途で使用できるため多くの看板に使用される
・最も人気
・耐水性が強くにじみにくい
・大量印刷が可能
・色域が広く色彩が鮮やか
・印刷後に熱処理が必要
・ポリエステルを含む布との相性が良い
・凹凸のある素材に印刷可能
・コーティング不要
・光沢をだすことが難しい
・値段が高い(2~3倍)
利用シーン ・屋内用ポスター
・屋内用ポップ
・建設現場・選挙など短期使用
・イベントの案内版
・屋外広告版
・野立て看板
・ポール看板
・電飾看板
・野立て看板
・ポール看板
・カーラッピング
・屋外広告版
・野立て看板
・のぼり旗
・バナー・フラッグ
・のれん
・垂れ幕・横断幕
・屋外広告版
・垂れ幕・横断幕
・屋内用看板
色あせ
・劣化のしにくさ

耐光性や耐水性が弱い

折り曲げや伸ばしに弱い
発色の鮮やかさ
染料系に比べ発色に劣る
価格
最新の印刷技術のため高額
屋外での使用
ラミレート加工必須

ラミネート加工ありで長期使用可

水性染料系インク

発色が鮮やかで色数も多いインクです。雨風や気温変化に弱く、色あせしやすいため、屋外に長期で展示するには不向きです。そのため、ラミネート加工をして耐水性や耐光性を補います。水性染料系インクは主に屋内用のポスターやタペストリーの印刷に適しています。

水性顔料系インク

発色が比較的鮮やかで、色あせしにくいインクです。水性顔料は水性染料よりも粒子が大きく繊維の表面上にインクが残るため、より色が落ちにくくなります。発色の良さは水性染料系インクに少々劣りますが、ラミネート加工をすることで長期間、屋外でも使用することが可能です。

高溶剤(リアルソルベント)系インク

オイルベースのため屋外での変色・劣化に強い素材です。ただし、取り扱いには注意が必要で、有機溶剤の中毒予防に配慮しなければならないため使用の際には資格が必要になります。

参考:有機則とインク(キーエンス)

低溶剤(エコソルベント)系インク

屋外使用に適しており、かつ有機溶剤の取り扱い資格が不要なインクです。こちらも高溶剤系インクと同じオイルベースです。発色が鮮やかで劣化しにくく、電飾看板や屋外のポスターからカーラッピングまで幅広い用途で活用が可能なため、人気があります。

油性インク

水性と溶剤の中間的な特徴を持つオイルベースのインクです。耐水性が強くインクがにじみにくいため、一気に大量印刷を行うことも可能です。色あせしにくく、主に屋外での長期間の使用に適しています。

昇華転写インク

染料に熱を当てて瞬時に昇華させ、文字やイラストを転写するインクです。色域が広く、色鮮やかな印刷が可能な一方、印刷スピードが遅いというデメリットもあります。インクが繊維の奥まで浸透するため、下処理すればバッグやマグカップにも印刷できます。

UVインク

光(紫外線)のエネルギーを利用して瞬時に液体を硬化させ、色を定着させるインクです。発色が鮮やかで、アルミ複合板やガラス、木材などさまざまな素材の印刷に使用できます。VOC(揮発性有機溶剤)が発生せず、環境に優しいことも特徴です。

まとめ

パネル、フレーム、シート、インクという4つの部類に分けて、看板に使用される素材の特徴を比較しました。発色の良さ、耐久性、耐熱性など素材ごとに特徴は異なります。良い看板を作るためには使用用途に合わせて適切な素材を選ぶことが大切です。どんな素材を選ぶべきか分からない場合は、近くの看板業者に相談すると良いでしょう。

 

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