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看板の有資格者による点検が仙台でも義務化! 依頼方法や費用は?

平成28年に行われた屋外広告物条例の改正に伴い、仙台市における屋外広告物の点検規定に変更があったことをご存知でしょうか。今回は、屋外広告物条例の具体的な変更点やそれに伴う手続きなどについて紹介していきます。
目次
- 屋外広告物条例とは? 対象となる屋外広告は?
屋外広告物は有資格者による点検が必要
継続許可や変更許可を申請する際は「安全点検報告書」を提出
点検義務の対象となる屋外広告は?
- 点検が必要になったらどうすれば良い?
有資格者に点検を依頼する
看板点検の費用は?
点検の結果、修繕・撤去が必要だったら?
- 看板点検はそもそも何のため?
安全性が企業の信頼を保つ
看板の種類と安全点検のポイント
- まとめ
屋外広告物条例とは? 対象となる屋外広告は?
まずは屋外広告物条例の詳細や、その対象となる屋外広告について説明していきます。
屋外広告物は有資格者による点検が必要
仙台市では屋外広告物条例の一部改正に伴い、平成29年3月から屋外広告士などの有資格者による屋外広告物の安全点検が義務づけられました。また、継続許可や改造・移転に伴う変更許可を申請する際などには、有資格者による点検結果を記した「安全点検報告書」を区役所の街並み形成課に提出する必要があります。
なお、この条例は仙台市に表示または設置される屋外広告物に適用されるもので、県内のその他の地域においては宮城県の屋外広告物条例が適用されます。そちらでも、屋外に設置する看板は資格を持つものが点検しなければならないと定められています。
有資格者の条件一覧表
- 屋外広告士
- 1 級広告美術仕上げ技能士
- 日本屋外広告業団体連合会が開催する、「点検技能講習会」の修了者
- 以下の資格を所持し、かつ自治体が開催する屋外広告物の表示等に関する講習会を修了した者
【1級建築士、2 級建築士、ネオン工事士、電気主任技術者、土木・建築・電気工事施工管理技士、技術士(電気電子、建設部門)】
2020年3月末までは管理者による点検でOK
2020年3月末までは条例改正の移行期間となっており、有資格者でなくとも広告物の管理者であれば点検を実施することができます。移行期間中に、有資格者による点検ができる体制を整えておきましょう。
継続許可や変更許可を申請する際は「安全点検報告書」を提出
安全点検報告書とは、屋外広告物の概要や点検結果の詳細を綴り、現状や異常があった部分の写真を貼ったもの。
以下に該当する場合は、許可申請書とあわせて区役所へ提出する必要があります。点検結果報告書を区役所へ提出するまでの3カ月間で管理者による点検を実施してください。
- 許可期間満了に伴う継続許可を申請する際
- 構造および材料上の変更(改造)や移転に伴う変更の許可を申請する際(表示内容の変更のみの許可は除く)
- 以下のいずれかに該当し、許可期間を延長されている屋外広告物で、その許可期間の半分を経過した場合
①市に認可または認可を受けた協定を結び、かつ市条例に定める「広告物誘導基準」に適合する屋外広告物
②市条例に定める「広告物美観維持基準」に適合する屋外広告物
なお、許可を要しない屋外広告物の場合、安全点検報告書の提出は不要ですが、点検は必ず行ってください。
看板設置の申請について詳しくは→【必読!】看板申請の基礎知識~申請の流れも詳しく解説~
点検義務の対象となる屋外広告は?
点検が必要または不要な屋外広告物は、具体的には以下の表の通りに分類されます。点検が不要な場合でも、日常的な維持管理が義務づけられています。
点検が必要 | 点検が不要 |
---|---|
・壁面広告物、屋上広告物(建物の壁面や屋上を利用して設置されたもの) ・地上広告物(独立して地上に設置され、容易に動かせない状態のもの) ※許可の要・不要問わず |
・はり紙やはり札 ・広告幕(広告旗) ・立て看板(容易に動かせるもの) ・電柱、街路灯、消火栓、バス停留所などを利用した広告 ・バスやトラックなどを利用した移動広告物、アドバルーン |
参考:仙台市ホームページ「仙台市屋外広告物条例等が一部改正されました ~有資格者による点検と点検結果の提出が必要になります~」
点検が必要になったらどうすれば良い?
では、実際に看板の点検が必要になった場合の具体的な流れと費用について説明します。
有資格者に点検を依頼する
点検が必要になったら、有資格者もしくは有資格者を雇用している業者に点検を依頼しましょう。
2020年3月末までは屋外広告物の管理者であれば点検を実施することが可能ですが、より安全性を重視した点検を行うためには有資格者に依頼するのがベストです。業者によっては「資格がない」と断られる場合もあるため、手間を減らすためには資格を持っているかあらかじめ確かめておくのが良いでしょう。弊社では有資格者が点検を請け負っております。
看板点検の費用は?
看板点検のおおよその費用は、おおよそ以下のとおりです。あくまで概算の金額になるため、詳しく知りたい場合は、電話番号(022-238-2477)またはお問い合わせフォームよりお問い合わせください。
点検報告書の作成 | 1万円~ |
小型看板の点検 | 1万円~ |
大型看板の点検 | 3万円~(高所作業車などが必要な場合は別途料金) |
点検の結果、修繕・撤去が必要だったら?
点検の結果、異常や問題が見つかった場合は、看板の修繕・撤去が必要になります。そのまま放置しておくと重大な事故に繋がる可能性があるため、なるべく早く動き出さなければなりません。弊社が請け負っている修繕・撤去作業例とおおよその費用感は以下の通りです。
修繕・撤去作業の例と費用
ネオン文字の修理(LED化) | 1万円~ |
面板交換(3×6サイズ) | 5万円~ |
ランプ交換 | 1万5,000円~ |
看板鉄骨塗装 | 4万円~ |
突出看板の撤去 | 3万円~ |
その他、サビ落としや上塗りなど、さまざまなプランがあります。詳細は前述の電話番号またはフォームよりお問い合わせください。
看板点検はそもそも何のため?
看板の点検は、安全性を保ち事故を防ぐ以外の意味も持っています。
安全性が企業の信頼を保つ
看板はその企業や店舗の顔でもあり、ブランディングやイメージ作りに大きな役割を果たします。そのため、もし看板の安全性が保たれていなければ、企業や店舗そのものの危機管理能力が問われ、イメージダウンの可能性が高くなります。すなわち、しっかりと看板の点検を行うことは、顧客や世間からの信頼を保つことにつながります。
看板の種類と安全点検のポイント
安全点検で重視すべきポイントは看板の種類によって異なります。それぞれの看板ごとの特徴と重点的なチェックが必要とされる箇所は以下です。
突出看板
風圧を受けやすい形状で、広告板内部やブラケットカバーで覆われた支持部に水が入りやすく腐食しやすいです。ブラケット、ブラケットカバー、広告板底部、水抜き孔を重点的にチェックしましょう。
盾植看板・アーチ看板
支柱内部や支柱根元が水、犬の尿、融雪剤などで腐食しやすく、風などで支柱根元や支柱・広告板接合部が劣化しやすい傾向にあります。支柱根元、支柱・広告板接合部を重点的にチェックしましょう。
壁面看板
取り付け部が広告板で覆われており、外側から確認できないので、安全性の判断が難しいという特徴があります。側板、表示面板押さえ、表示面板の継ぎ目を重点的にチェックしましょう。
まとめ
看板の有資格者による点検が仙台で義務付けられたことを受けて、その詳細や点検の費用についてご紹介しました。看板の安全性を保つことはリスクマネジメントになるだけでなく、企業のブランディングにもつながります。条例違反にならないよう、早めに点検の実地計画を立てておきましょう。
株式会社タクトでは、有資格者による点検から修繕まで一括でお任せいただけます。
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