スタンド看板
看板屋が教える! 立て看板の作り方・デザインの豆知識
「店の顔」となってお客さんを呼び込む役割を果たしてくれる立て看板。せっかく作るならおしゃれで集客効果の高い看板を作りたいものです。そこで、この記事では、立て看板の製作を考えている方に向けて作り方やデザインのコツ、手作りする方法などを詳しくお伝えします。
目次
- 立て看板のデザインを考える前に
立て看板の種類と用途
- 立て看板のデザインの仕方
掲載情報をまとめる
キャッチコピーを決定する
写真も活用しよう
効果的な色使いは?
良い例・悪い例
- 手書き看板の作り方のコツ
手書き看板、5つのコツ
業種別の作り方のコツ
◆飲食店の場合
◆美容院、エステ・ネイルサロンの場合
- 看板から手作りしたい!
立て看板の自作に必要な材料・道具
手作りと業者依頼、どちらが良い?
- まとめ
立て看板のデザインを考える前に
店のアイキャッチとなり、誘導・案内の役割を果たしてくれる立て看板。デザインの良し悪しも重要ですが、まずは看板を設置する目的を明確にすることが重要です。ここでは最初に主な立て看板の種類と用途を確認しておきましょう。
立て看板の種類と用途
スタンダードなA型看板
飲食店、オフィス、公共施設など用途を問わず使われているスタンダードな看板です。横から見るとアルファベットの「A」のように見えることからA型看板と呼ばれます。両面タイプと片面タイプの2種類があり、両面タイプのA型看板は両方向から来る通行人にアピールできるため販促効果が高く人気です。
おしゃれな木製看板・イーゼル看板
カフェやネイルサロン、美容院などで使われることの多い看板です。黒板タイプの木製看板には、チョークアートを施したり写真を貼ってアレンジしたりする例もよく見られます。イーゼル看板はスタイリッシュな三本脚が特徴で、おしゃれなカフェや飲食店で使用されることが多いです。
夜に人目を引く電飾看板
内側もしくは外側から照明を当てて照らす看板です。夜間でも目立たせることができ、居酒屋やレストラン、美容院やネイルサロンの看板など幅広い用途で使われています。照明には蛍光灯やLEDが使用されることが多いです。
販促やセミナーにも最適なバナースタンド
大きなポスターやタペストリーを掲げることができ、アイキャッチ効果の高い看板です。商業施設でのセールやセミナー会場、イベント会場などでよく使用されています。ポスターを吊り下げるタイプもあれば、ロールスクリーン式タイプもあります。
飲食店では定番のメニュースタンド
メニューの掲示や記名台としての機能に特化した看板です。素材は木材、スチール、アルミなど。形状もさまざまで、二段掲示できるタイプや、屋外使用も可能なクリアカバー付きタイプ、記名が便利な天板クリップ付きタイプなどがあります。
インフォメーション用のポールスタンド
順路の掲示や喫煙・禁煙の表示など、シンプルな案内表示に特化した1本脚の看板です。オフィスや公共施設をはじめ、飲食店や商業施設などさまざまな場所で使用されています。スリムで場所を取らないことが特徴です。
立て看板のデザインの仕方
立て看板の主な種類と用途が分かりました。ここからは、立て看板のデザインのポイントを具体的な例とともに説明します。
掲載情報をまとめる
まずは看板に掲載する情報をまとめましょう。いくらデザイン性に優れていたとしても、お客さんの欲しい情報が書かれていなければ高い集客効果は望めません。看板には、基本的には以下の5つの要素を載せると良いでしょう。
<看板に書くべき5要素>
- (1)店の業態(カフェ、バー、美容院など)
- (2)店名
- (3)店の営業時間
- (4)メニューの内容と値段
- (5)こだわりや売りにしている点
キャッチコピーを決定する
「プロのようなうまいコピー」を考えようとする必要はありません。以下のコツを参考にして、魅力が一言で伝わりやすい言葉を選びましょう。
<キャッチコピーを作る5つのコツ>
- 1. 擬音語を使う
例:「パリパリ食感がやみつき」「お口の中でほろっと溶ける」 - 2. 具体的な数字を入れる
例:「一皿で野菜1日分」「90%のお客様が効果を実感」 - 3. 比喩を使う
例:「赤ちゃんのほっぺのような触り心地」 - 4. 期限を付けて緊急度を高める
例:「限定販売」「売り切れ御免」など - 5. 権威を借りる
例:「芸能人の◯◯も使用」「◯◯の専門家が一押し」
写真も活用しよう
写真はイメージを共有しやすく、使い過ぎはよくないですが、適度に取り入れることで商品やサービスをより魅力的にアピールすることができます。例えば、飲食店であれば料理の写真を載せることでより料理がおいしそうに見えたり、インテリア店であれば実際の使用例を載せることで自分の部屋に置いたときの想像が容易にでき、購買につながりやすくなったりします。美容院やサロンであれば、ビフォーアフター写真を載せるのも効果的でしょう。
効果的な色使いは?
基本的にはお店の雰囲気に合わせて選びますが、食欲を刺激したいなら「赤色」、落ち着いたイメージを与えたいなら「緑色」など色が人に与える心理的効果を利用しても良いかもしれません。また、カジュアル感や親しみやすさを出したいならトーンが明るい色や白色を、高級感を出したいなら黒や紫などの落ち着いた色や、ゴールド・シルバーを取り入れると良いでしょう。
良い例・悪い例
看板でよくやってしまいがちな悪い例と良い例を紹介します。以下の点には特に気をつけましょう。
<文字>
- 誤字脱字がある
- 文字が汚い、小さくて読めない
- 文字の大きさが全て同じでメリハリがない
- 外国語を使用していておしゃれだが、内容が不明
<色>
- 色が多すぎてごちゃごちゃしている
- 店のイメージと看板の色が合っていない
- 看板が周囲の色と同化してしまっていて目立たない
- 看板が色あせている
これらの基本的な要素を踏まえた上で、デザインを工夫するとさらに集客効果を高められます。以下はカフェの例です。参考にしてください。
手書き看板の作り方のコツ
立て看板の中でも、手書き看板は特に表現の自由度が高くお店の個性も出しやすいため人気です。手書き看板を使用することが多い飲食店と美容院・ネイルサロンのケースを中心に、おしゃれな手書き看板の作り方のコツを紹介します。
手書き看板、5つのコツ
手書き看板を作る際に大事なポイントは以下の5つです。
- 使う色は1~4種類に抑えてごちゃごちゃしないように
- 強調したい部分は太くしたり、フチを別の色にしたりする
- 店の雰囲気に合わせたフォントを選ぶ
- 適度にイラストを取り入れる(ロゴや箇条書きの「・」など)
- 丸や四角で囲む、吹き出しを付ける、下線を引くなどする
業種別の作り方のコツ
飲食店や美容院、エステ・ネイルサロンでは特に以下の点に気をつけましょう。
◆飲食店の場合
基本的にはお店の雰囲気や提供する料理のジャンルに合わせます。黒板やブラックボードを使用するなら、基本的に白いチョークや白いマーカーで文字やイラストを書くのが無難。イタリアンレストランなら国旗のトリコロールカラーを取り入れたる、和風居酒屋なら毛筆フォントを意識して文字を書くなどするとそれらしさが増します。
看板には、店の種類(カフェ、ピザ・パスタ屋、ラーメン店など)、店名、営業時間、メニューの内容と値段、こだわりや売りにしている点を書きましょう。料理の内容がイメージしにくい場合は料理の写真を掲載する、クーポンがある場合はラックを設置しておくなど工夫することでさらに集客効果が高まります。
◆美容院、エステ・ネイルサロンの場合
美容室やエステ・ネイルサロンの場合はいくつかパターンがあります。それぞれのコツを紹介します。
(1)メニューを記載する
定番のパターン。メニューと料金だけでなく、電話番号も掲載して予約につなげましょう。割引料金を書く場合は割引後の料金のフォントサイズを少し大きくしたり、赤色で書いたりして目立たせることがポイントです。
(2)店の一押しポイントを書く
「キッズスペースあり」「予約不要」「女性限定」など、店のウリを全面に押し出すパターンです。ただし、一押しポイントが目立つあまり「何屋なのかが分からない」とならないよう、美容室・サロンであることをどこかに明記しましょう。
(3)写真を活用する
ビフォーアフター写真を掲載すると、お客さんがサロン来店後の想像をしやすくお店に興味を持ってもらいやすくなります。また、店内の内装やスタッフの写真を見せることでお店への不安感が軽減され、入店しやすくなるでしょう。
看板から手作りしたい!
開業・起業する方の中には、経費節約のために看板を手作り(DIY)しようと考える方もいるかもしれません。ここでは立て看板を手作りする際に必要な材料や、手作りのメリットを説明します。
立て看板の自作に必要な材料・道具
主に必要な材料と道具は以下の通りです。立て看板を自作するには色々な方法がありますが、文字部分を切り抜いたマスキングテープにスプレーを塗装する方法や、カッティングシートを貼って切り抜く方法が一般的です。
<主に必要な材料>
- 好みの基材1~2枚
(ベニヤ板、コルクボード、すのこ、アルミ複合板、マーカーボードなど) - 脚用の角材4~6本(スギ、マツ、ツーバイ材など)
- カッティングシート 必要な分
- ビス 必要な分
- 蝶番2個
- あおり止め2本
- チェーン2本
- 塗料
- マスキングテープ
<主に必要な道具>
- ドライバー
- カッターやナイフ
- 塗装用のハケ
- 軍手
▼看板に使用する素材選びで迷っている方はこちらもご覧ください。
【徹底比較】看板の素材19選~パネルやシート、インクまで~
手作りと業者依頼、どちらが良い?
手作りはプロに依頼するよりも材料費を安くでき、手作りならではの温もりを感じることができます。一方、手作りだと扱える素材が限られてしまい、プロと比較すると作りが甘くメンテナンス費がかかってしまうなどのデメリットも。手作りと業者依頼にはそれぞれのメリット・デメリットがあります。予算や目的を考慮した上でどちらにするか決めると良いでしょう。
まとめ
立て看板のデザインの具体的なコツや良い例・悪い例、手書き看板の作り方などを紹介してきました。これから看板を製作する方は、まずは目的・ターゲットを明確にし、掲載情報を整理するところから始めてみてはいかがでしょうか。困った場合は看板業者に相談してみても良いでしょう。
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